ここは『やまやくらぶ』秘密の部屋。
更新しても気づかれないので、誰にも知られるはずのないコーナー。
迷い込んだ方も、ココをクリックすればすぐに出ることができます。
そして、くれぐれもこのコーナーのことは内密に・・・。
このまま読み進める方は、覚悟してください。
このコーナーでは、みなさんに楽しんでいただける自信がございません。
それでは第8回、はじまりはじまり。
本日のお題はこちら。
【臆病で小さな心を助けて】
内藤です。
公共の交通機関を利用中に、小学生が席を譲ってくれました。
そのお気持ちをありがたく頂戴した私は、
座りながら自らの小学生時代に思いをめぐらせました。
今となっては、しかるべきシチュエーションでは、
必ず席をお譲りするように心がけておりますが、
小学生のころは・・・不器用だったなぁ・・・と。
まことに僭越ながら、自己評価しますと、
内藤は、かなり素直で真面目な小学生だったと自負しております。
ですので『××しなさい』と言われれば、
どんなことも律儀に従っていた・・・ような記憶がございます。
そんな私にも、いくつか苦手なことがあり、
そのひとつが『バスで席を譲りましょう・・・』というものでした。
席を譲ることがどうしても苦手だった内藤少年は、
挙句の果てに、席が空いていても座ることができない男の子でした。
後に『空席恐怖症候群』と名付けました。勝手に。
症状の発端は、ある日あるバスでの出来事・・・
スポーツクラブへ通っていた私は、
学校で6時間目の授業を終えると、自宅へ全力疾走。
ランドセルを放り投げると、今度はバス停まで全力疾走する毎日でした。
しかも週6回。
とある日のバス車内。
おばさんが乗車してきたので、席を立って『どうぞ』と声をかけたら、
『いえいえ結構ですよ』と断られてしまったのです。
内藤少年は、ポツンと空いた『元自分の席』を見つめながら・・・
戸惑い、動揺し、決まりのわるい自分の行動を反省し、自戒し、
そしてその小さな心は傷ついたのでした。
もしも、『席を譲られたら、断ってはいけない法』
みたいな法律とか習慣があったら、
今よりももっと、みんなが席を譲りあったりして、
バスの中がイイ雰囲気になるのに。
・・・などと思っていました。
時が経ち、内藤も小学生に席を譲られる立場になりました。
小さな心が、勇気を振り絞って、おじさんの私に声をかけてきます。
『どうもありがとう』
私は必ず座ります。たとえ次のバス停で降りるとしても。
『どうぞ』ってプレゼントを出されたら、
『ありがとう』って受け取らないと、
そのプレゼントはどこへいけばいいのでしょう。
『席を譲られたら、断ってはいけない法』
・・・いいですね。次期政権に期待しましょう。
つづく。
何かが見えるまで。内藤。
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【ほぼ内藤わたり】-第8球目-