ここは『やまやくらぶ』秘密の部屋。
更新しても気づかれないので、誰にも知られるはずのないコーナー。
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そして、くれぐれもこのコーナーのことは内密に・・・。
このまま読み進める方は、覚悟してください。
このコーナーでは、みなさんに楽しんでいただける自信がございません。
それでは第13回、はじまりはじまり。
本日のお題はこちら。
【摩天楼…眩しくて涙がとまらない(プロローグ)】
内藤です。
さて本日は、ニューヨークに滞在していた頃の話を。
すでに10年以上前にまでさかのぼることとなりますが、
ある年の6月にタイミングを見計らって、ニューヨークへ飛びました。
目標も、目的もなく勢いで飛び立ってしまったわけですが、
あちらへ着いてから、重大な欠陥に気づき、ずいぶんと苦労しました。
それは英語圏に行くたびに、必ず陥るわけでして・・・。
ほとんど英語を使わずに、ぬくぬくと村社会で過ごしていた自分が、英語圏に到着するたびに嫌いになるわけです。
滞在したのは、Queensというニューヨーク郊外の住宅地。
中心地のマンハッタン島から、路面電車で40~50分程度かかるエリアでした。
そこに在住しているある家庭の、空き部屋と化した子供部屋を、
しばらく貸りることになったのですが、右も左もわからない地でまさに右往左往・・・。
日本の住居とは違い、道路から大きくセットバックした家屋、
家屋の前のグリーンの芝生と、道路との間には、日本の住居のような垣根や壁は無く、
ポツンと寂しそうに立っているポストが、道路と住居との名目上の境界線というわけ。
家の側面の、隣家との境界は、背の高い垣根で区切っているのですが、
道路に面した向きは、おとなり様の芝生とつながってしまっていることすらあります。
イメージが伝わるといいのですが・・・
映画などで良く見る、きわめて典型的な住宅街そのものでした。
そしてそんな住居がひたすら並んでおります。
隣の家も、そのまた隣も、はるか先の通りの端まで。
それどころか、1本向こうのストリートも、そのまた向こうのストリートも、
非常に似た街並みが繰り返しています。
例えば曲がり角をひとつ間違えてしまうと、気が付くまでに延々と進んでしまうので、
ボーっとしていると・・・遭難してしまいます。
はい、実際に何度か経験しました。
昼間ならともかく夕方ごろ遭難すると、さすがに自信が薄れてきて必死になったものです。
あのスリリングな体験は、いつまでも忘れることができません・・・家に帰るだけなのに。
さて、ともかく住まいだけは確保できていましたので、
つぎは『食べる』ということを安定させなければいけません。
通りの向こうにスーパーみたいなものがあるぞ・・・『ふぁ・ファーマシー』ってなんだ?
憧れの摩天楼を闊歩するなんて、まだまだ想像もできません。夢のまた夢。
それどころか、はたして私はこの地から生きて帰れるのでしょうか・・・。
次回につづく。
何かが見えるまで。内藤。
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【ほぼ内藤わたり】-第13球目-