ここは『やまやくらぶ』秘密の部屋。
更新しても気づかれないので、誰にも知られるはずのないコーナー。
迷い込んだ方も、ココをクリックすればすぐに出ることができます。

 

そして、くれぐれもこのコーナーのことは内密に・・・。

 

このまま読み進める方は、覚悟してください。
このコーナーでは、みなさんに楽しんでいただける自信がございません。
それでは第20回、はじまりはじまり。

  

 

本日のお題はこちら。

昨日も、そしてきっと明日も・・・ 

 

内藤です。
昔むかし、バーテンダーのアルバイトをしていた頃、
バーカウンターに座る女性たちのオーダーにずいぶん鍛えていただきました。

 

例えば【ロング・アイランド・アイスティ】というカクテル。
初心者がレシピ本どおりに作った時、
これほど悲惨な味がするカクテルもそう多くないでしょう。

 

私の作った最初の【ロング・アイランド・アイスティ】もやはり、
『おぇっ、なんじゃこりゃ?まずうぅ・・・』

 

・・・50杯、100杯と、試行錯誤の末にたどり着くカクテルでした。

 

バーカウンターに座る女性たちの多くは、カクテルを楽しみたい気分ですから、
【ウーロン・ハイ】などという注文はまずありえません。

 

【セックス・オン・ザ・ビーチ】、【キール】、【スプモーニ】、【ピニャ・コラーダ】・・・
オシャレな名前か、カワイイ名前のカクテルが人気でした。

 

洗練されていたのか、ただの不親切なのか、
その店のメニューにはカクテルの写真も解説も無かった為、時には失敗する女性も居ました。

 

【フローズン・バナナ・ダイキリ】を、
真冬の窓際でオーダーした女性は、目の前に運ばれたカクテルを見るや、
山盛りのシャーベットの中に突き刺さったバナナ以上に冷え切った表情でした・・・。

 

それは私が先輩バーテンダーからの、
『お客様のオーダーに口出しするな』という言葉を忠実に守った結果でした。

 

以来、そのような事が起こらぬよう、私はカウンターからメニューを撤去。
店内にあるリキュール、スピリッツ、そしてウィスキーの味まで舌にたたき込み、
カウンターに座るそれぞれの女性にフィットするカクテルを提供しはじめました。

 

『何色のカクテルがお好き?』
『甘くorドライに?』
『ミルク系or柑橘系?』
『ロングカクテルorショートカクテル?』など、
メジャーカクテルに飽きた女性たちに、ずいぶん楽しんでいただけました。

 

まぁ、扱う品物は変わりましたが、やっていることは今日も・・・。

 

次回につづく。
何かが見えるまで。内藤。

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【ほぼ内藤わたり】-第20球目-