【K18wg 陶器 ペンダント】デザイン画
長くこの仕事をしていると、じつに多様な依頼が舞い込みます。
ジュエリー以外の部品の製造を依頼される事もあれば、
ご覧のように宝石以外のモノをペンダントにする依頼もございます。
陶器は繊細な素材であるため、
制作過程の大半は実物と同じ形状の模型で進めていきます。
この模型、
形状はもちろん、その重さまで実物同様に作ることでスイングの度合いや、
土台部分の爪の強度が計られます。
制作の最終工程になると模型ははずされ、
極度の緊張感の中で実物の陶器が留められるという運びです。
完成したジュエリーが華やかな光の世界で注目を集めるのとは裏腹に、
役目を終えた模型は舞台裏へと消えてゆく・・・。
思い返せば、
誕生から影の存在として生みだされ、
その活躍に光が当たることは決してない模型。
姿かたちは実物に酷似していようとも、表舞台で注目されることはなく、
役目を終えれば破棄される運命の模型。
嗚呼、模型よ。
私は知っているよ。
頑張っている君を見ているよ。