デザイン画集
デザイナーが、しゃしゃり出ちゃイカン。
【Pt900 オパール ペンダント】デザイン画
なんて簡単な画でしょう。
「それでもデザイナーか!」と言われてもしかたない画ですね。
しかしこれも現実でして、
ご依頼主の好み次第で、強めのデザインが不採用になることも多いわけです。
仕上がり時に身につけて、
「結局、このほうが使いやすい・・・」と、満足げ仰るお客さまも多くおいでです。
リフォームのデザインは、デザイナーの自己表現の場ではなく、
ご依頼主の自己表現の場ですから、
この画が現実なわけですね。
ペリドットって、なんかヨクナイ?
【Pt900 ペリドット リング】デザイン画
新緑の淡い黄緑色を発色するペリドットという宝石が好きです。
何が好きって、単純にその黄緑色が好きなんです。
誕生石でもないですし、縁もゆかりもないのに好きなんです。
ペリドットは他の宝石と比べて大きな結晶が採掘されやすい為、
低価格でビックストーンが入手できます。
大きめの石を揺り動かして見た時に、
内側から発せられる淡いライムグリーンの色合いは、
じつにみずみずしく新鮮で、例えるなら
【陽光をいっぱいに浴びた若草のエキス】のようです。
さて、
私がどれほどペリドット好きか伝わりましたでしょうか?
ですのにペリドットのご依頼はとても少ないのです。
もしかしてみんなペリドット嫌いなのかな・・・。
やはり、蝶の羽は曲線で描かれてる方が。
【Pt900 ルビー ブローチ】デザイン画
チョウの羽は平たい板ではなく、
フワッと丸味にふくらんだカーブを描きます。
ここで難しいのは、
その羽に何ピースのメレダイヤを留めれられるのか予想する事です。
メレダイヤのサイズを小さくするほど、
多量に留めることができますが、そのぶん輝きは細かくなってしまいます。
逆にメレダイヤのサイズが大きすぎると、
ぎっしりと埋め尽くすことができなくなり、
石と石の間にスキマができてしまいます。
この計算、チョウの羽が平たい板状なら簡単なのですが、
立体的に膨らんでいるから難解になるわけです。
「だったら平たくデザインすればいいじゃないか!」
と言われてしまいそうですが、
それが出来ない不器用な自分が、私の中にいるわけです・・・(^_^;)
ここ弥馬屋においでになるお客様は。
【Pt900 ペリドット ピアス】デザイン画
ほとんどのケースで、
ピアスやイヤリングは左右で2つ必要とされます。
デザインの依頼でも計2つのピアスを描くことが多いわけです。
左右対称のデザインだったり、左右で同じデザインだったり。
さてジュエリー上級者の方で、
せっかく2つデザインするのだから、
左右で異なるデザインを依頼される方がいます。
デザインにテーマを決めるて、
それに沿った2つのデザインを左右の耳につけるのです。
例えばあるお客さまは、
【カエルが左の耳タブにしがみついてるデザインで、
右耳にはそのカエルを虎視眈々と狙うヘビが揺れるデザイン】
をオーダー。
さらにあるお客さまは、
【左の耳には、数枚の小さな桜の花びらがスイング。
そして右耳には、杯(さかずき)のデザインがドーンと鎮座する】
ピアスを仕立てました。
弥馬屋へお越しになるお客さまは、
皆さまユニークでアイデア満載な方たちです(^.^)
早く、速く、ハヤク!
【Pt900 ターコイズ ペンダント】デザイン画
ご依頼主との間でデザインの詳細が決定すると、
決定事項を含めたまじめな(←注目)デザイン画を描きますが、
その段階に至るまでには何枚かのラフ画が描かれます。
ラフ画の段階はスピードが命です。
次々に出てくるアイデアや要望をスピーディーに描き落としていくので、
手の届く範囲内にあるメモ紙がキャンバスとなります。
店頭であればキレイ目のメモ紙が用意してありますが、
アイデアが都合よく店頭でひらめくとは限りません。
食事中にひらめいた時などは、
レストランのペーパーナプキンや、箸の袋が便利です。
車で移動中のとき、
車検証の裏に描いたこともありました。
ここで重要なのは、
忘れないうちに素早く描くことですので、
少しぐらい画の軸がずれているぐらい、大目に見てください。
・・・それにしても強烈に軸ずれしてますね、
この画は。
怒り出した方は、まだいません。
【Pt900 エメラルド リング】デザイン画
ご覧頂き、お気づきの方もおいでと思いますが、
事実こんなに太い指の方はまず居ないですね。
このように宝石の上にリーフがかぶさるデザインの場合、
宝石がどの程度隠れるのか、
宝石たちの配置はどうなるのかなど、
図を拡大してご提案しております。
実寸の図面も同時に見ていただくのですが、
そこでは描ききれない部分をわかり易くご案内するためです。
ちなみにこれまで、
「わたしの指はこんなに太くないわ(怒)」
と、怒った方はひとりも居ませんが、油断はできません。
これからもご依頼主の顔色をうかがいながら
描く日々がつづきます( ..)φ
寄り道しすぎて、戻ってこられない時。
【K18 ターコイズ ペンダント】デザイン画
ご依頼主が大きなターコイズを持参され、
デザイン相談がはじまると・・・
「葉っぱでもつけてペンダントにしましょうか?」
からはじまり、
「何枚つけます?2と4は数が悪いから3か5枚にしましょうか?」
なんて話に発展し、
「ターコイズは揺れるように仕立てて5本の爪で留めましょうか?」
という具合。
このあたりでお客さまも積極的に要望を言い始め、
「メレダイヤもこのへんに付けてね・・・あっチョット待って、
やっぱりターコイズは爪を使わない器に入れてくれる?」
・・・と、じつに楽しい時間になるわけです。
しかしながら、
盛り上がって発展しすぎた話が、
例えばペットのエサの話題にまでおよびはじめると・・・
「えーと、どこまで決まったんでしたっけ?このターコイズ・・・」
となるので注意が必要です(汗)
パールにみる、ピンクとグリーンの色彩。
【Pt900 パール ブローチ】デザイン画
シャボン玉の表面を良く見ると、
その膜にピンクとグリーンの光が反射しているのがわかりますね。
これは干渉色とよばれ、
薄い膜で構成されるパールにも同様の発色が見られます。
パールの表面を良く見ると、
ピンク味とグリーン味がうっすらと浮かんでいます。
さて、
ごく稀にパールを自由にデザインして良い依頼がございます。
そんな時は大抵、
赤味のルビーか緑味のエメラルドをアクセントに添えることにしています。
それらの脇役が、
パールの中からほのかに浮かぶ色と調和して、
美しい仕上がり具合になるからです(^_-)-☆
さまざまなご依頼主と、ものづくり。
【K18/Pt900 ルビー ペンダント】デザイン画
ご依頼主が、
コロンっとした可愛いルビーを店頭に持参され、
自然のモチーフをオススメするとして・・・
『真っ赤なルビーはゴールドで包み込み、
陽光をうけて輝く1枚のリーフから下に落とし、スイングさせます。
茎は徐々に太くなるようにつくり込むことで、
見た目の重心を安定させましょう』
・・・という解説でGOサインを出すご依頼主と、
『まぁこのさい、構図的なことは横に置いといて、
純粋にデザインを楽しみましょうよ!』
・・・でGOサインを出すご依頼主がいます<(_ _)>
紙とエンピツを持って、宝石選び。
【K18 ターコイズ ペンダント】デザイン画
あたりまえですが宝石の買い付け現場では、
数々の宝石たちが裸(ルース)の状態で
小さなケースやビニール袋に収納されています。
それら小さなケースやビニール袋は山積みにされ、
中にはほこりをかぶっているものもチラホラ・・・。
さて買い付けのさい、
私は必ずメモと鉛筆を持参します。
なぜなら、
この色気の『い』の字もない展示をされているルースの山の中に、
やや緑味を帯びたターコイズを偶然に発見したときに、
【池で産卵のポーズをとるトンボのペンダント】
を閃くかもしれませんから。