デザイン画集
元々は巻貝なので、湾曲がスゴクッテネ。
【pt900 カメオ ペンダント】デザイン画
イタリアで【カメオ】と呼ばれる、
貝に浮き彫りが施された素材を購入される方がいますが、
どの方もスゴク大きなカメオを購入して帰国されます。
宝石には【大きいことは価値である】という要素が少なからずある為、
皆さまここぞとばかりに大きなカメオを求められる。
平べったい貝はいないので、
大きなカメオほど大きく湾曲しております。
わたくしの役目は、
そのカメオにゴールドなどでフレームを巻いて
ブローチやペンダントなどに仕立てなければならないわけですが・・・
これがまた作りにくいんですよ、
大きいとね。
湾曲がスゴクって・・・。
あなたのジュエリー、よく見てみて。
【pt900 ガーネット イヤリング】デザイン画
宝石を身につけるためには、
ジュエリーに仕立てなければなりません。
宝石たちにピタリとフィットする土台を作り、
そこに留めこむことでジュエリーとして身につけることができます。
宝石をどんな方法で留めるかで、
出来上がりの印象は大きく異なります。
ご覧のデザイン画の左側の画では、
メレダイヤを3本の爪で留め込むことで▽型のシルエットを演出し、
デザイン全体を引き締めています。
右側の画では2ピースのガーネットを並べ、
無駄の無い6本の爪で支えることで連続する赤色を強調しています。
ご自分のジュエリーの宝石が何本の爪で支えられているか・・・
いま確認したくなったでしょ?
描き上がってから、ふと気づくこと。
【pt900 ダイヤ イヤリング】デザイン画
デザイン相談のさいに描かれるデザイン画は、
これから実際に生みだされるジュエリーを想像しやすいように、
その外観や宝石の留め方などをお客さまに説明しながら描かれます。
正面からのアングルや、横から、斜めから、裏側からなど、
ときにはその画を胸や耳に当てていただき、鏡で見ていただく事もございます。
前例の無いものを生みだすには、そういうプロセスが必須なのです。
この1枚のように、
ふたつに折り返したプラチナが耳にフィットするような、
複雑なデザインの場合は、特に詳細な解説をしてイメージしてもらうのですが・・・
う~ん、この横からのアングルのデザイン画では、
何も伝わらないでしょうね。
お恥ずかしいかぎりです。
ちょうどいいバチカンにしましたか?
【K18 トルマリン ペンダント】デザイン画
ペンダントをデザインする時、
チェーンを通す【バチカン】と呼ばれる部分をどのようにつくるか、
デザイナーは試されています。
小さくつくるとチェーンが抜けなくなるので、
装う時のアレンジがしにくくなりますし、
大きくすると利便性と引き換えにデザイン性が失われます。
大きくもなく小さくもない、【ちょうどいいバチカン】は、
あなたとデザイナーが時間をかけて吟味した末に出来上がる、
オーダージュエリーの証です。
なにやってもオッケーは、地獄。
【pt900 ダイヤ ペンダント】デザイン画
4つの変形ダイヤと、1つの丸いダイヤで、
プラチナ製の小さめペンダントをいくつかのデザインするようなご依頼と、
ダイヤは全て使っても、余らせてもいいし、
必要なら他に宝石を足してもいいので、おまかせで何か作ってください。
というご依頼とでは、前者のほうがずっと容易な仕事です。
人生設計と同様で、
制限が多い方がデザインはしやすいものなのです。
何時に起きてもいいし、何をしても、何を食べてもいいという生活よりも、
毎朝6時に出勤し、メールのチェックに始まり、
社内清掃の合間でスタッフの為のコーヒーを淹れ、
営業開始と共に、デザインと制作の打ち合わせに追われ、コラムを2本書き上げ、
スタッフに午後のコーヒーを淹れ・・・
ん?何の話をしてたんでしたっけ?
絶世の「耳美人」になろう!
【K18 ダイヤ イヤリング】デザイン画
耳の形はひとそれぞれで、親子でも耳の形が大きく違うほどです。
人の『耳』に意識的に注目してみると、
耳たぶが薄い・厚いの違いにとどまらず、
広く大きな耳や、最上部が尖った耳など、
おどろくほど多種多様な耳に出会えるでしょう。
一般的に顔の表情といえば、目鼻や口のかたちと考えてしまいがちですが、
耳も顔の表情に大きく関係しています。
【耳美人】への第1歩は、
ご自身の耳にフィットするイヤリング選びからはじめましょうか・・・
こんど挑戦してみようかしら。
【K18 ガーネット ペンダント】デザイン画
ご覧のペンダントは弥馬屋で人気のデザインです。
大量にご注文を頂くほどではないのですが、
ひとつが出来上がり、お客様に納める頃に、
別のお客様からこのデザインのご依頼がある、といったペースです。
もちろんお客様が持参されるさまざまな宝石にあわせて、
石の留め方やメレダイヤの数、仕立ての長さをアレンジいたします。
デザイン画を描いた回数も相当数に及び、
もしかすると目隠ししても描けるかもしれません。
興味のある方は店頭にて私に
「目隠しで描いて!」
とご要望くださいね。
目隠しで制作することはございませんので、ご安心を<(_ _)>
すんごい集中力の人たちがいます。
【pt900 サンゴ リング】デザイン画
これは懐かしい1枚ですね。
10年以上も前に描いたものです。
ここに【1/100 8p】という謎めいた暗号が記載されていますが、
これは100分の1カラット(0.01ct)という小さなサイズのダイヤが8個留まります
という意味です。
1つのジュエリーは、沢山のエキスパートたちがたずさわって仕立て上がるわけですが、
その最終工程を任されるのが、宝石を留める職人であります。
1/100ctのサイズとは、直径で約1.3mmもの極小ダイヤモンドなのですが、
驚く事に彼らはそのサイズを
「結構おおきい石」
と言うのです。
弥馬屋の石留め職人たちはその半分の半分、
なんと1/300ctや1/400ctの超極小サイズのダイヤを、
強い集中力で留めてしまう集団です。
いったいどんな人たちなんでしょうか・・・いずれ紹介しますね。
舞台監督として、観客を導きます。
【pt900 グリーンクォーツ リング】デザイン画
主演女優を誰にするのかは・・・お客さまに決めていただきます。
ご覧のデザイン画のご依頼では、
大粒のグリーンクォーツ(水晶)のリングを仕立てるさいに、
主役を引き立てるべく、名脇役を起用することになりました。
そこで選ばれたのはミャンマー出身の大物、【ヒスイ】でした。
水晶を引き立てるヒスイ??
多くの方がそう思うのではないでしょうか?
脇役に抜擢されたヒスイには、その美しい照りをそのままに、
少し小さくなってもらい、水晶を下から照り上げる演出をいたします。
すると、
リングを上から見たとき、ヒスイの照りと水晶の輝きがハーモーニーを奏で、
その強烈なインパクトが観客を至福の時間へ導くのです。
これが舞台監督としての私のつとめ・・・なんてね。
アナタに自然はくぎづけです。オミゴト。
【K18 ダイヤ ネックレス】デザイン画
イヤリングのスクリューの部分や、
チェーンの留め金具、
ピアス針やキャッチなど、
ジュエリーの可動的な部分には、大量生産の既成パーツが使用されることがきわめて多く、
お客さまだけでなく我々ジュエラーですら、
「工夫の余地はなし!」
と自信たっぷりに決め込んでいる人が多くいます。
そんな常識の中で、こちらのお客さまは少し違いました。
ネックチェーンの留め金具で、
長さを調整することができるスライドパーツが人気ですが、
こちらのお客さまは、その先端を自身のダイヤで飾りたいと仰る。
背中側でサラリと揺れるダイヤが与えるインパクトは、
後ろに居る人の視線をクギづけにするでしょうね。
おみごと!